論文集

2025.07.22

前歯部ブリッジで後悔しないために——審美性を高める「ルートサブマージテクニック」とは?

前歯部ブリッジで後悔しないために——審美性を高める「ルートサブマージテクニック」とは?

 

ブリッジ治療後、「ダミーの歯(ポンティック)の部分だけ歯ぐきが痩せてしまい、見た目が気になる…」という経験はありませんか?
特に前歯部では、歯ぐきの自然なラインやボリュームが、美しい口元に大きな影響を与えます。

このようなお悩みに対して注目されているのが、「ルートサブマージテクニック(Root Submergence Technique:RST)」です。

 


参考文献:
Çomut A, Mehra M, Saito H.
Pontic site development with a root submergence technique for a screw‑retained prosthesis in the anterior maxilla.
J Prosthet Dent. 2013 Nov;110(5):337–343. PMID: 24035254
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論文の概要と臨床的意義

この2013年の論文では、前歯部の審美領域において、天然歯の歯根を残すことで歯ぐきの形態を維持する「ルートサブマージテクニック」の臨床応用が紹介されています。

合計8症例の報告すべてにおいて、歯肉の退縮が最小限に抑えられ、審美性の高い補綴治療が実現されています。
これは、天然歯根膜の維持が、歯槽骨および軟組織の保存に有効であることを裏付けるデータであり、従来の抜歯補綴アプローチとは一線を画す技術です。

 

当院での応用と取り組み

松本デンタルオフィス東京では、この手法を応用し、審美性と組織安定性の両立を目指した補綴治療を行っています。
特に、前歯部でブリッジ治療を検討されている患者さんに対して、RSTを活用することで、より自然で調和の取れた口元を目指すことが可能です。

もちろん、すべての症例に適用できるわけではありません。残存歯根が感染していないこと、歯周状態が良好であることなど、適応条件を満たす必要があります。当院では、CTによる立体的な診査や、マイクロスコープを用いた精密評価を通じて、適切な診断と治療計画を行っております。

 

まとめ

  • ルートサブマージテクニックは、前歯部ポンティックの審美性を大きく向上させる先進的な治療法
  • 論文では8症例すべてで、歯肉の形態維持と審美性において高い成果を確認
  • 当院では、精密診断をもとに適応症例を選定し、RSTを取り入れた審美補綴を提供

前歯の見た目が気になる方や、ブリッジの選択に迷われている方は、お気軽にご相談ください。

 

『 東京審美インプラント治療ガイド 』
監修:松本デンタルオフィス東京
所在地:東京都東大和市清原4丁目10−27 M‐ONEビル 2F

電話:042-569-8127

 

 *監修者
医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス
院長 松本圭史
*経歴
2005年 日本大学歯学部卒業。2005年 日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 入局。
2006年 日本大学歯学部大学院 入学。2010年 同上 卒業。
2010年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 助教
2013年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 専修医
2016年 医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス 新規開院
*所属学会

日本補綴歯科学会
日本口腔インプラント学会
日本歯科審美学会
日本顎咬合学会
*スタディグループ
5-D Japan
Esthetic Explores

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