コラム

2025.09.20

インプラント治療を受けたいけどお金がない!そんなときはどうすればいい?

目次

1.お金がなくてインプラントは無理かも…と思ったあなたへ

・治療を諦めてしまう患者様が多い現実

「インプラント治療を受けたいけれど、お金がないから無理かもしれない」――そう考えて治療を諦めてしまう方は少なくありません。

インプラントは保険が適用されない自由診療が基本であり、治療費は数十万円から場合によっては100万円を超えることもあります。金額だけを見るとハードルが高く、他の選択肢に流れてしまう方がいるのも自然なことです。

しかし実際には、治療を諦めることで生じるデメリットの方が大きくなるケースもあります。単に「高額だから無理」と判断する前に、本当に治療を放置して良いのかを考えることが大切です。

・放置することで生じる健康リスク

歯を失ったままにしておくと、見た目や噛み合わせにさまざまな問題が出てきます。

例えば、抜けた部分の隣の歯が傾いたり、噛み合う歯が伸びてきたりして歯並びが崩れることがあります。さらに、噛む力が不十分になることで消化器官に負担がかかり、全身の健康に影響する場合もあります。

「お金がないから」と一時的に我慢しても、長期的には口腔内のトラブルが増え、結果的にブリッジや入れ歯を併用するなど、さらに費用や通院回数が増える可能性も否定できません。

つまり、費用面の理由で治療を先延ばしにすることは、将来的にかえって経済的負担を大きくしてしまうリスクをはらんでいるのです。

・まずは「方法がある」と知ることが第一歩

「インプラント=高額=無理」という固定観念で諦めてしまう前に、実は現実的な解決策が存在することを知っていただきたいと思います。

歯科医院では分割払いの仕組みやデンタルローンを用意している場合が多く、まとまったお金がなくても治療を始められる方法があります。

また、医療費控除を活用すれば、確定申告を通じて一部の費用を取り戻せる可能性があります。さらに、治療を段階的に進める方法を選ぶことで、一度に全額を支払う必要がないケースもあります。

「お金がない」という悩みは多くの患者様に共通するものですが、それを理由に治療を諦める必要はありません。

大切なのは、経済的な事情を一人で抱え込まず、歯科医師に正直に相談することです。状況を共有すれば、無理のない治療計画を提案してもらえる可能性が広がります。

インプラント治療は決して一部の人だけのものではなく、誰にとっても現実的な選択肢になり得ます。その第一歩は「費用の壁を越える方法がある」と知ることから始まるのです。

2.「高い」と感じるのはなぜ?費用の正体を知る

・素材や手術技術にかかるコスト

インプラント治療の費用が「高い」と感じられる大きな理由のひとつは、治療に使われる素材や技術そのものにあります。

インプラント体と呼ばれる人工歯根は、医療用のチタンやジルコニアといった生体親和性の高い素材で作られています。これらは骨としっかり結合する性質を持ち、長期的に安定した機能を発揮しますが、加工や品質管理に高度な技術が必要です。

さらに、埋入手術にはCT撮影やシミュレーションソフトを活用した精密な診断が欠かせません。手術そのものも高い技術力を必要とするため、治療費に反映されてしまうのです。

「費用=高額」という印象を持つ方も多いですが、その裏には安全性や成功率を高めるための設備投資や人材の専門性があることを理解することが大切です。

・ブリッジや入れ歯との根本的な違い

インプラントが他の治療法と比べて高額になりやすいのは、根本的な構造の違いにも理由があります。

入れ歯やブリッジは、歯ぐきや隣の歯に力を分散させる仕組みですが、インプラントはあごの骨に直接固定されるため「自分の歯と同じように噛める」点が大きな特徴です。

この「骨に固定する」という仕組みを実現するために、外科手術や高度な診断、無菌的な環境での施術が必須となります。そのため、費用が上がってしまうのは避けられないのです。

また、インプラントは長期的に安定した使用が期待できるため、初期費用は高くても総合的なコストパフォーマンスは決して悪くありません。

ブリッジや入れ歯のように数年ごとに作り替える必要が少ない分、結果的に長い目で見れば「お金を無駄にしない選択」となる場合もあります。

・長期的に考えた場合の価値

「インプラント治療は高い」というイメージは、どうしても初期費用に目が行ってしまうことから生まれがちです。

確かに治療を始める際にはまとまった金額が必要になりますが、その後の快適さや健康維持の観点から考えると、費用以上の価値がある治療とも言えます。

例えば、しっかり噛めることで食事の選択肢が広がり、栄養バランスの良い食生活が可能になります。これは将来的な健康維持につながり、医療費全体を抑える効果にもつながります。

また、インプラントは見た目が自然であるため、笑顔や会話に自信を持つことができ、生活の質(QOL)の向上にも直結します。

つまり、インプラントの費用を単に「高い」と捉えるのではなく「将来の自分への投資」として考えることが重要です。

初期費用だけでなく、長期的に得られる価値まで見据えて判断すれば、その真の意味が見えてくるでしょう。

3.費用の不安から治療を先延ばしにするリスク

・歯を失ったまま放置するとどうなるか

「今はお金がないから、もう少し余裕ができてからインプラントにしよう」と考える方は少なくありません。

しかし、歯を失ったまま放置すると、口の中では確実に変化が進んでいきます。抜けた歯の両隣の歯は傾いて倒れ込み、噛み合っていた反対側の歯は伸びてきます。その結果、歯並びや噛み合わせが崩れ、インプラントを入れるスペースが狭くなってしまうことがあります。

また、噛む力のバランスが乱れることで残っている歯に負担がかかり、次々と歯を失う悪循環につながることも少なくありません。お金の問題で先延ばしにするつもりが、結果的に治療の難易度を上げてしまうリスクがあるのです。

・噛み合わせや見た目の変化

歯を失った影響は機能面だけでなく、見た目や表情にも現れます。

前歯を失った場合には当然見た目に大きな影響がありますが、奥歯であっても放置すると頬がこけて口元にしわが寄りやすくなり、老けた印象を与えることがあります。

また、噛み合わせが悪くなると顎関節症や頭痛、肩こりなど全身の不調を引き起こすこともあり、生活の質(QOL)が下がる原因となります。

「費用を理由に少し我慢」と考えた選択が、見た目や健康に予想以上の影響を与えることを理解しておくことが大切です。

・将来的にさらに治療費が高額になる可能性

治療を先延ばしにする最大のリスクは、将来的に治療費がさらに高額になる可能性があるという点です。

例えば、歯を失って長期間放置すると骨が痩せてしまい、インプラントを埋め込むための土台が不足します。その場合には「骨造成(GBR)」や「サイナスリフト」といった追加手術が必要になり、費用も治療期間も大幅に増えてしまいます。

また、噛み合わせが崩れて他の歯を失った場合には、治療本数が増えて一層の出費を覚悟しなければなりません。

つまり、「今はお金がないから」と放置することが、結果的に経済的にも身体的にも大きな負担を背負うことにつながるのです。

だからこそ、治療費への不安があっても、まずは歯科医師に相談し、自分に合った現実的な方法を一緒に考えることが大切です。先延ばしはリスクを高めるだけで、問題を解決してはくれません。

4.「お金がない」ときにできる現実的な選択肢

・分割払いやデンタルローンの活用

インプラント治療は数十万円単位の費用がかかるため、一括払いでは難しいと感じる方が多いのは当然です。

しかし、近年は多くの歯科医院で分割払いやデンタルローンの仕組みが導入されています。これを利用することで、月々の支払いを数千円から数万円程度に抑えながら治療を進めることが可能になります。

例えば、60万円のインプラント治療を60回払いにすれば、月1万円程度の負担で治療が受けられる計算です。もちろん金利がかかる場合もありますが、「今まとまったお金が用意できない」という理由で諦めずに済むのは大きなメリットです。

「どうしても費用が心配」という方こそ、まずは医院に相談して支払い方法の選択肢を確認することから始めるとよいでしょう。

・無理のない返済計画を立てるコツ

分割払いやデンタルローンを利用する際に大切なのは「無理のない計画を立てること」です。

月々の返済額が高すぎると生活に負担がかかり、返済が滞るリスクがあります。逆に、返済期間を長く設定すれば月々の負担は軽くなりますが、総額としては金利の分だけ支払いが増えることになります。

そのため、自分の生活スタイルや収入に応じてバランスを取ることが重要です。

また、医院によっては金利がかからない分割制度や、初期費用を抑えるためのキャンペーンを実施している場合もあります。複数の支払い方法を比較検討し、自分に合った方法を選ぶことが治療を続けやすくするポイントです。

・生活に負担をかけない方法を選ぶ

「お金がない」ときでも現実的に治療を受けるためには、生活に無理のない方法を選ぶことが何より大切です。

例えば、一度にすべての部位を治療するのではなく、まずは最も必要な部分から優先して治療を始める「段階的治療」という考え方もあります。これにより、一度に大きな出費を避けながら、計画的に治療を進めることができます。

また、どうしても即座にインプラントが難しい場合には、まずは仮義歯や入れ歯などを活用して噛む機能を確保し、その間に資金を準備する方法も考えられます。

このように、インプラント治療は「一括で高額を払わなければならない」というイメージが強いですが、実際には柔軟な選択肢が存在します。

経済的な事情を正直に歯科医師に伝えることで、無理のない範囲で最適な方法を提案してもらえる可能性が広がります。

「お金がないから諦める」ではなく、「どうすれば現実的に進められるか」を考えることが、インプラント治療成功への第一歩なのです。

5.医療費控除で還付金を受け取る

・インプラントは医療費控除の対象になる

インプラント治療を検討する際、多くの方が気になるのが「高額な治療費を少しでも軽減できないか」という点です。実はインプラントは保険が適用されない自由診療でありながら、税制上の制度である「医療費控除」の対象になります。

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告を通じて所得税や住民税が軽減される仕組みです。対象となるのは自分自身だけでなく、生計を共にする家族の分も含まれるため、インプラントの費用を計上することで結果的に大きな節税効果を得られることがあります。

「自由診療だから控除の対象外」と誤解されがちですが、機能回復を目的としたインプラント治療はしっかりと対象に含まれるのです。

・家族の医療費と合算できる仕組み

医療費控除の大きな利点のひとつは、家族の医療費を合算できる点です。

例えば、自分のインプラント治療で60万円、配偶者の歯科治療で10万円、子どもの矯正治療で20万円を支払った場合、合計90万円として申告できます。これにより、単独では基準額を超えない場合でも、合算することで控除対象になるケースがあります。

また、通院にかかった交通費(公共交通機関の料金)も対象になるため、領収書や記録をきちんと残しておくことが重要です。

こうした仕組みを上手に利用すれば、家族全体の医療費をまとめて税負担の軽減につなげられるのです。

・確定申告を活用して賢く負担を減らす

医療費控除を受けるためには、確定申告を行う必要があります。会社員の方であっても年末調整では手続きができないため、個別に申告を行うことが欠かせません。

申告時には、歯科医院の領収書や医療費の明細、交通費の記録などを準備する必要があります。最近では国税庁の「確定申告書等作成コーナー」や電子申告(e-Tax)を活用することで、比較的スムーズに手続きを行うことができます。

医療費控除による還付金は治療費の一部を取り戻すような形となり、結果的に実質的な負担を軽減することが可能です。特にインプラントのように費用が大きい治療では、この制度を利用するかどうかで大きな違いが生まれます。

「お金がないからインプラントは無理」と感じている方も、医療費控除を上手に活用することで現実的な選択肢が広がるのです。

大切なのは、治療費をただ「高い」と捉えるのではなく、制度を理解し工夫して負担を減らす姿勢です。これにより、諦めずに治療へ踏み出すための一助となるでしょう。

6.「費用を下げたい」と考えたときの注意点

・低価格をうたう治療の落とし穴

インプラント治療を検討している方の多くは「できるだけ安く治療を受けたい」と考えます。インターネット上には「1本10万円以下」といった低価格を強調する広告も見られますが、こうした情報には注意が必要です。

極端に安い価格には理由があり、使用するインプラントのメーカーが限られていたり、保証期間が短かったりする場合があります。また、追加治療やオプションが別途かかるケースもあり、最終的に当初の金額より高額になることも珍しくありません。

安さに惹かれて選んだ結果、品質やアフターケアが不十分で、再治療の必要が出てしまうと、かえって費用も身体への負担も増えてしまうことがあります。

・保証やアフターケアの重要性

インプラントは一度埋入すれば一生ものと考えられがちですが、実際にはメンテナンスを欠かせばトラブルが起こることもあります。そのため、治療後の保証制度やアフターケアの有無は非常に重要です。

治療費が少し高くても、定期検診やクリーニングを含めたアフターケアが充実している医院を選んだ方が、長期的にはコストを抑えられる可能性があります。

逆に、安さを優先して保証のない治療を選ぶと、トラブルが発生した際にすべて自己負担になり、結局は費用がかさむ結果になりかねません。

「費用を下げたい」という気持ちは自然ですが、目先の価格だけでなく、長期的に見た安全性やサポートを考慮することが大切です。

・「安さ」だけで選ばないために知っておくべきこと

インプラント治療を選ぶ際には、「費用」だけを判断基準にしないことが成功への近道です。

歯科医師の経験や技術力、使用する機材やインプラント体の信頼性、そしてアフターケア体制など、総合的に評価する必要があります。

また、カウンセリング時に費用の内訳をきちんと説明してくれる医院かどうかも重要です。「なぜこの金額になるのか」が理解できれば、安心して治療を任せることができます。

安さを求めるあまり、不透明な費用体系や経験の少ない医院を選んでしまうと、結果的に不利益を被る可能性があるため注意が必要です。

インプラントは長期的に使うものだからこそ、治療を受ける場所の信頼性と安全性を優先することが、最終的には費用を抑えることにつながります。

「安くしたい」という気持ちを持ちながらも、「安さだけでは選ばない」という視点を持つことが、後悔のない選択へと導いてくれるでしょう。

7.自治体や公的支援の可能性を調べる

・高額療養費制度との違いを理解する

医療費の自己負担を軽減できる制度として「高額療養費制度」がよく知られています。しかし、インプラント治療は自由診療であり、この制度の対象外となります。

そのため「インプラントは高額だから高額療養費制度で補助が出るのでは?」と考えてしまう方もいますが、残念ながら適用されません。

一方で、事故や腫瘍などによる顎骨の欠損を補うためのインプラントは医科の治療として保険適用されることがありますが、これはあくまで特殊なケースです。

まずは「一般的な歯科インプラントは高額療養費制度の対象外である」という前提を正しく理解しておく必要があります。

・自治体独自の補助制度がある場合も

意外に知られていないのが、自治体独自で行っている医療費助成制度や補助金の存在です。

例えば、高齢者や障がいを持つ方を対象に、入れ歯や一部の口腔治療に補助金を出している自治体があります。インプラントそのものを直接補助するケースは少ないですが、関連する治療費の一部が助成されることもあります。

また、口腔機能回復や生活支援を目的とした補助金制度が設けられている場合もあるため、住んでいる自治体の窓口で確認する価値は十分にあります。

「どうせないだろう」と思い込まずに調べてみることが、思わぬ支援につながる可能性を秘めています。

・情報収集のポイント

公的支援を活用するためには、まず「情報を取りに行く」姿勢が重要です。

市区町村の公式サイトや役所の窓口、さらには地域の歯科医師会などで、医療費助成や高齢者支援に関する情報を確認してみましょう。

また、歯科医院によっては患者様に代わって制度を調べてくれたり、申請方法をアドバイスしてくれる場合もあります。疑問があれば遠慮せず相談することが大切です。

さらに、医療費控除や民間の医療保険と組み合わせて考えることで、トータルの負担を減らすことも可能になります。

「インプラント治療=すべて自己負担」と思い込むのではなく、利用できる制度や補助を幅広く調べてみることが、費用の不安を和らげる第一歩です。

たとえ直接的な補助がなかったとしても、情報収集を通じて「選択肢は一つではない」と知ること自体が安心につながるでしょう。

8.「全部を一度に」ではなく段階的に治療する方法

・必要な部位から優先して行う選択肢

インプラント治療は複数本必要になるケースも少なくありません。例えば、奥歯を数本まとめて失っている方や、前歯と奥歯の両方に欠損がある方では「全部を一度に治したい」と思うのが自然です。

しかし、費用の問題で治療をためらう方にとっては「一括で全て行う」ことが大きな負担になります。そんなときに有効なのが「段階的治療」という考え方です。

段階的治療とは、まず生活に支障が出やすい部位や噛む機能の維持に不可欠な部位から優先してインプラントを行い、残りの部分は後から計画的に治療していく方法です。

例えば、食事に直結する奥歯を先に治療し、その後審美性が求められる前歯を整えるといったように、優先順位をつけることで経済的負担を分散できます。

一度に全額を用意する必要がなくなるため、「お金がないから無理」と思っていた方でも現実的に治療へ踏み出せる可能性が広がるのです。

・一度に全額を支払わずに済むメリット

段階的治療の最大の利点は、費用を複数回に分けて支払える点にあります。

例えば、奥歯2本のインプラント治療に40万円かかる場合、まずその部分だけを治療し、数年後に残りの部分を治すといった具合に支払いを分割できます。この方法であれば、一度に100万円近い金額を負担する必要はなくなり、家計に与える影響を和らげられます。

また、段階的に治療を進めることで「実際にインプラントを入れてみての感覚」を確かめながら次の治療に臨むことができます。最初の治療で「思っていたより快適に噛める」と実感できれば、その後の治療にも前向きになれるでしょう。

さらに、治療の優先順位を決めることで「今すぐ必要な治療」と「将来的に必要になる治療」を分けて考えられるため、無駄のない計画が立てられるのもメリットです。

・計画的に治療を進める発想

段階的治療を成功させるためには、計画性が欠かせません。

まず、歯科医師と相談して「どの部分を優先するか」を明確に決めます。噛み合わせに大きな影響を与える奥歯や、見た目の印象を大きく左右する前歯など、患者様のライフスタイルや希望に合わせて治療の順番を決めることが大切です。

また、将来的に追加のインプラントを埋入することを前提に、骨の状態やスペースを考慮して治療を進める必要があります。最初に治療した部分が後からの治療に悪影響を与えないよう、全体像を見据えた設計が求められます。

さらに、治療の合間に仮歯や部分入れ歯を活用することで、噛む機能や見た目を維持しながら段階的に進められるのもポイントです。これにより、日常生活に大きな支障をきたさず、無理なく治療を続けることができます。

段階的治療は単なる「費用の分散」だけでなく、患者様にとって「安心して納得できる治療」を実現するための有効な手段といえます。

「インプラントは高額だから自分には無理」と思っていた方も、治療を段階的に進めることで現実的な選択肢が広がります。

一度に全てを解決するのではなく、少しずつ確実に前進する発想が、経済的にも精神的にも余裕を生み、治療を成功に導く鍵となるのです。

9.将来を見据えた資金の準備と考え方

・貯金や医療保険を活用する方法

インプラント治療を検討するとき、多くの方が「今お金がないから無理」と感じてしまいます。しかし、少し視点を変えて「将来のために準備をする」という発想を持つことが大切です。

例えば、毎月少額でも専用の貯金を積み立てておくことで、数年後には治療費の一部または全額をまかなえるようになります。1日数百円の節約を続けるだけでも年間で数万円、数年で数十万円という金額になり、現実的にインプラント費用に充てることができます。

また、医療保険の中には歯科治療に対応している特約や、自由診療の一部をカバーできる商品もあります。すべての保険がインプラントを対象にしているわけではありませんが、補助手術や入院費など関連する部分で給付が受けられる場合もあります。

「今は無理」と思うのではなく、「数年後に備えて準備しておく」ことが、経済的な不安を減らし、治療を現実的にしていく一歩になります。

・必要な時期を見極めて計画的に行動する

歯を失ったとき、すぐにインプラントを入れるべきケースと、少し時間をかけても大きな影響がないケースがあります。

例えば、前歯を失った場合は見た目や発音に影響が出るため、早期の治療が望ましいでしょう。一方で、奥歯を1本失っただけの場合は、短期的には大きな不自由を感じないこともあります。

このように「治療の優先度」を見極めることは、費用計画を立てるうえでも重要です。

優先度の高い部位を先に治療し、ほかの部位は貯金やローンを利用しながら段階的に進めることで、家計に負担をかけずに治療を完了させることができます。

また、あらかじめ将来必要になる治療を想定しておくことで、資金計画を立てやすくなります。無計画に「その時になったら考える」としてしまうと、結果的に急な出費に対応できず、治療を諦めるリスクが高まります。

計画性を持って準備しておくことで「やりたいときに治療を受けられる」安心感が得られるのです。

・「長期的コスト」と「生活の質」を両立

インプラントは一度の出費が大きい治療ですが、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。

例えば、ブリッジは支台歯に負担をかけるため、数年後にその歯を失うリスクがあります。その結果、再治療や入れ歯への変更が必要となり、長期的には費用が積み重なっていきます。

入れ歯も修理や作り替えが定期的に必要になるため、10年、20年というスパンで見ると相応の費用がかかります。

一方、インプラントは適切なケアを行えば10年以上安定して機能し続けることが多く、場合によっては20年以上使えるケースもあります。つまり「初期費用は高いが、将来の維持費を抑えられる」という点で、長期的には合理的な治療法といえるのです。

さらに、しっかり噛めることで栄養バランスの取れた食生活が可能になり、健康寿命の延伸にもつながります。これは医療費全体の削減や生活の質(QOL)の向上にも直結します。

つまり、インプラント治療を考える際には「今の費用負担」だけでなく「将来のコストと生活の質の両立」を意識することが重要です。

経済的な不安を軽減しながら健康と快適さを守るために、長期的な視点で資金を準備する姿勢が求められます。

「お金がないから無理」と諦めるのではなく、「将来を見据えて計画的に準備する」という発想を持つことが大切です。

毎月の小さな積み立てや生活習慣の見直し、医療保険の活用など、できることは意外に多くあります。

そして何より、治療を先延ばしにすることでかえって費用や身体への負担が大きくなるリスクがあることを忘れてはいけません。

長期的なコストと生活の質を両立させるために、今から少しずつ準備を始めること。それが将来の自分にとって大きな安心と快適さをもたらしてくれるのです。

10.諦める前にまず相談する勇気を持つ

・経済的な事情を正直に伝える大切さ

「お金がないからインプラント治療は無理」と決めつけてしまう方は少なくありません。しかし、実際には歯科医院に相談することで、自分に合った現実的な治療計画を立てられるケースが多くあります。

そのために重要なのが、経済的な事情を隠さず正直に伝えることです。費用の問題を打ち明けるのは気が引けるという方もいらっしゃいますが、歯科医師は多くの患者様の事情を理解しており、支払い方法や治療の優先順位を柔軟に調整してくれることもあります。

「相談してみたら、自分でも払える範囲で進められる方法があった」という声は少なくありません。勇気を持って打ち明けることが、治療を現実のものにする第一歩なのです。

・自分に合った支払い方法や治療計画を提案してもらえる

歯科医院では、分割払い・デンタルローン・段階的治療など、さまざまな方法を用意しています。

例えば、「奥歯だけを先に治療して、前歯は後から」といった段階的アプローチや、「月々1万円程度の返済で進められるローンプラン」を提案してもらえることもあります。

また、医院によっては保証制度や長期のメンテナンスプランが含まれている場合もあり、最初に思っていたより安心して進められるケースもあります。

さらに、カウンセリングで費用の内訳や支払い計画を明確にしてもらうことで「いくらかかるのか不安」という気持ちが解消され、治療に前向きになれることが多いのです。

自分に合った方法を見つけるためには、まず相談しなければ始まりません。行動することで選択肢は大きく広がります。

・「無理だ」と思っていた治療が可能になることも

最初から「無理」と諦めてしまうと、可能性のある道を自ら閉ざしてしまうことになります。

実際に、相談をきっかけに「段階的に治療する方法を選んだ」「ローンを利用して無理なく支払えた」「医療費控除を利用して実質的な負担が軽くなった」といった患者様のケースは数多くあります。

また、歯科医師の立場から見ても、患者様が経済的な事情を話してくれれば「最も必要な部位だけを優先する」など柔軟に対応できます。

つまり、相談するだけで治療を受けられる可能性が広がり、生活の質を大きく改善できるのです。

お金の問題は決して簡単ではありません。しかし、「無理」と思う前に一歩踏み出すことで、想像以上に現実的な選択肢が見つかるかもしれません。

インプラント治療は単なる歯の機能回復ではなく、人生そのものを前向きに変える力を持っています。その機会を自ら手放さないためにも、まずは相談する勇気を持つことが大切です。

「お金がないからインプラントはできない」と思い込む必要はありません。

実際には、分割払い・医療費控除・段階的治療・保証制度など、費用面の不安を軽減する方法は数多く存在します。

そして、その可能性を知るためには、ただ一度「相談する」という行動を起こすだけで十分なのです。

あなたの生活の質を取り戻すための扉は、すぐそこにあります。経済的な事情を理由に諦める前に、勇気を持って一歩踏み出してみてください。それが未来の自分にとって、最良の選択となるはずです。

『 東京審美インプラント治療ガイド:監修 松本デンタルオフィス東京 』
監修:松本デンタルオフィス東京
所在地:東京都東大和市清原4丁目10−27 M‐ONEビル 2F

電話:042-569-8127

 

 *監修者
医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス
院長 松本圭史
*経歴
2005年 日本大学歯学部卒業。2005年 日本大学歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 入局。
2006年 日本大学歯学部大学院 入学。2010年 同上 卒業。
2010年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 助教
2013年 日本大学歯学部歯学部歯科補綴学第Ⅲ講座 専修医
2016年 医療法人社団桜風会 松本デンタルオフィス 新規開院
*所属学会

日本補綴歯科学会
日本口腔インプラント学会
日本歯科審美学会
日本顎咬合学会
*スタディグループ
5-D Japan
Esthetic Explores

詳しいプロフィールはこちらより

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